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   何が飛び出すかわらないおもちゃ箱。
   スペシャル画像からボツネタまで色々展示してあります。

 
   
             

 

★電子小説を書こう!★ 連載 第二回『想いを形に・構成編』 2014.4.1

 

 

 すべての創造は空想から。
 空想とは? ……現実ではありそうもないことをあれこれ頭の中で想像すること。

 

 四月に入り東京は桜が満開。ここへきて一気に春も本番となって参りました。
 こんなに穏やかで気持ちのいい青空が広がってるというのに消費税は8%へアップ!

 我々一般庶民の生活は、ますます苦しくなっていく今日この頃です……。

 

 そんな世知辛い世の中ですが、ゆるやかに吹き抜ける春風にさそわれ気分転換に訪れた

喫茶店でしばしの休憩をとります。今だけは問題山積の仕事もわずらわしい人間関係も

いっさい忘れ、少しのあいだ空想の世界へ思いをめぐらします。

 

 そこは、希望と野望と欲望が渦巻く混沌の世界。自分の心を解放できる文字通り夢の世界。

 空想の中では顔に似合わない恥ずかしいセリフだって言えちゃうし、人に知られては困る

変態行為も堂々としていたって叱られる心配はありません。

 

 さあ、一杯の珈琲を飲む間だけ空想の旅へ出発しましょう!

 

 

 ……はい、というわけでね。
 今回は町田流の空想を形(プロット)へ変換していく方法を書こうと思います。
 念のため断っておきますが、あくまでも我流ですので余計な突っ込みは無用です。

 

 自分の場合デザイナー出身の所為もあってか、あんな話を書きたい、こんな話も書きたいと

思いをめぐらしていると、頭の中には名(迷?)シーンとなる映像が浮かんできます。それらは

戦いの場面だったりギャグの場面だったり悲しい別れの場面だったりと様々です。

 浮かんだ映像はどれもぼんやりとした断片的なものばかりで、まだアイデアと呼ぶには頼り

ないネタのたまごたち。

 

 そこで、最初にはじめるのは、そのたまごたちをすべてノートに書き起こしていくこと。

 自分が言う「ネタだし」です。

 モチーフ、名前、見た目、合い言葉、必殺技、秘密、弱点、性格、好きなもの、嫌いなもの……、

 etc.

 

 直感的に思いついた文字列を並べていくだけなので、紙面はまるで宇宙からのメッセージ

みたいに意味不明なものになります。喫茶店の店員さんに見られると人格を疑われかねないので

目に留まらないよう注意しましょう。

 しかし、そのカオスな文字列こそが、自分の頭の中から湧き出した愛すべき空想のカケラたち

なのです。

 

 思いつくまま片っ端から浮かんだ言葉を書きます。
 そうそう普段から枕元にメモ帳と鉛筆を用意しておいて、朝起きた瞬間に夢を反すうしつつ

書き起こすのもよくやっています。改めて夢の内容を振り返ってみると「自分、大丈夫か?」と

心配になることもしばしばです。

 

 さて、いい加減出尽くしたなと感じたところで次に書き出したネタを整理してゆくわけですが、

ここで重要になってくるのが書く物語の「テーマ」です。


 テーマにそってネタを削ぎ落としていきます。ごっそりガラクタの山を作って、今度はその

山の中から使えそうな部品を取捨選択していくわけです。

 うまく料理できそうなネタは「いるもの」に残し、それ以外は「いらないもの」へ捨てます。

捨てますと言ってますがいつか使うかもしれないため「今はいらないもの」に分類しておくだけ

です。

 

 気をつけなくてはいけないのが設定や肉付けばかりに凝りはじめ、本来の目的である物語の

構成がおろそかになってしまう事です。

 枝葉ばかりに意識がいって気がついたら幹がぐにゃぐにゃ! なんて事態は避けましょう。

 

 テーマにもとづき最後まで残ったネタのたまごは見事アイデアとなりました。
 それでは、これらのアイデアをもとに、物語の始まりから終わりまでの流れを決めて行きます。

 プロット作りです。


  ★盛り込むアイデア(要素)は以下の物。
   勇者オレ(主人公。中2)
   美少女(ヒロイン)
   イケメンの宿敵(ライバル)
   パラレルワールド
   世界を救う
   モテモテ
   格好いい
   お色気シーン有り
   敵は悪の魔王
   迫力ある怪獣
   オレにまつわる数々の謎
 ……などなど。
 どれも最近、そのへんでよく見かける題材です。

 では、実際にマルノウチリーディングスタイルさんで考えた構成を下に書いてみましょう。

 

 

 <例>
  題名:『オレの人生がこんなにカッコイィーッ!わけがない(仮)』

 

  テーマ:なぜかモテモテのオレが格好良く世界を救う!

 

 

■1.自室で目覚める
  いつものように遅刻ギリギリの時間に起きる主人公のオレ。中2。
 「ふぁ~、やっべ、遅刻だ遅刻っ!」

 

 

■2.なんと世界は戦争状態
  登校中に走って角を曲がったとき、いきなり怪獣が襲ってきた!
 「ど、どうなってるんだ!?」
 「アンギャー!」←怪獣の雄叫び。

 

 

■3.運命の出会い
 「うわー!」
 「危ない!」
  謎の美少女がオレを助けてくれた。
  可愛い。しかもなぜかオレの事を全部知っている。
 「き、君はいったい?」
 「話はあと、死にたくなかったら私と一緒に来て!」

 

 

■4.宿命の出会い
  安心するのもつかの間、よくある感じで宿命のライバルが登場。
  イケメンの強敵だ。ヤツは美少女がオレを見つけるのを阻止しようとしていた。
  絶対勝てないと思ったのに、危機一髪でオレ覚醒! 勝利!
 「な、なんだ、この力は!?」
  謎の紋章が胸に浮かび、スゲー強くなった自分にオレはびっくり。
 「な、なぜ小僧にあの紋章が!?」←イケメンライバル
  美少女とオレは命からがら逃亡に成功。

 

 

■5.謎が謎呼ぶキモイ伏線のてんこ盛り
  美少女の話によれば……。
  ここは別次元のパラレルワールド。
  今は世界征服をたくらむ魔王(笑)によって滅びかけている。
  オレは世界を救う勇者らしい。
  オレには眠ってる力があるようだ。しかし、解放するカギはわからない。
  オレを見る美少女の目はウルウル。
  オレは正義を守るために魔王と戦う決意をする!
  だって美少女は、ずっとオレを探していた許嫁なんだもーん!
  ゲロゲロ。

 

 

■6.なんだかんだ無敵
  追っ手としてやってきたイケメンライバルと一騎打ちを果たすオレ。
  美少女がハラハラと見守る中、自力で勝つ。
  だが勝敗を分けたのは、やはり胸に浮かんだ謎の紋章の力だった。
 「キ、キサマ……、そうだったのか……!」
  オレの秘密を解明したものの勝手に納得して死んじゃうイケメンライバル。
  さすがイケメン、大事な秘密を読者に教えてから死ぬようなヘマはしない。

 

 

■7.魔王(笑)登場、クライマックスへ
  勝利をおさめて浮かれるオレと美少女の前に魔王(笑)の幻が登場。
  幻が城や村を焼き払う。火の玉とかでビヒャーって。
 「ハッハッハッハ! イケメンライバルを倒すとは見事な成長ぶり」
 「あ、あんたが魔王(笑)か!?」
 「おまえの力なぞ端っから承知の上よ。それもわしの計画の一部なのだ」

  何の計画かとかは超テキトー。
 「だまれ魔王(笑)! 正義の味方オレがおまえを倒す!」
 「わかった、んじゃ事務所まで来いや」

 

 

■8.ラブロマンス
  最終決戦を前に美少女を残し出発するオレ。
 「かならず生きて戻ってきて、オレ君」
 「もちろんさ、オレの力がどんなもんか美少女も知ってるだろ?」
 「うん。……だけど、オレ君、その力を完全に制御できてないし。

  もしものことがあったら、わたし……」
 「バカだな、美少女は」
 「だって……」
  いきなりチューする美少女。中2はとにかく受け身なので美少女からが【重要】。
 「お、おい!」
 「勝利のおまじないよ! わたし、信じてる!」
  そして、ついに決戦の舞台へ。

 

 

■9.最終決戦・明らかになる謎
  魔王城で対峙する魔王(笑)とオレ。
  もうページも残り少ないので親切に全部ネタばらしをしてくれる魔王(笑)。
  オレの親父はこの世界の王だった。
  親父を殺した大臣が魔王(笑)になった。
  しかしオレは母親と神官(美少女父)の魔法によって平行世界へ避難させられた。
  赤ん坊のオレはその後成長した。
  ざっとこんな感じ。こまけー事はあとでつじつまを合わせりゃいい。


 「悪は許さない、覚悟しろ魔王(笑)!」
 「おまえこそ、ずっと(笑)をつけてわしをディスりおって、断じて許さぬぞっ!」

  さらにページも無くなってきたので叫び声を上げて戦いはじめる両者。

 

  善戦するも強大な悪の力の前に敗れ、トドメを刺されそうになるオレ。
  その時、オレをかばって刃に身をさらす美少女。←お約束である。
 「び、美少女!?」
 「ゴメン、来ちゃった……」ガクッ。

 「美少女ーーーっ!!」
  ペロンとめくれる胸元。なんと美少女のおっぱいにもオレと同じ紋章が!
  二人の紋章から光がほとばしり天を駆け上る。


 「そ、そうか!

  オレを勇者として覚醒させるカギは美少女自身だったんだ!」←ありがち。

 

  いきなり天から聞こえてくる、おごそかなナレーション。大体死んだ王の役まわり。
 『選ばれし勇者が誠の愛をみつけたとき、

  世界には真の秩序と平和をもたらす大王が降臨する……。

  オレよ、今こそ恐れず行くのだ!』

  とか言う。

 

 「オレ君!」←生き返っちゃう。

 「おお、オレと美少女の紋章から溢れた光が剣に!」
 「まさか、その剣は!? おまえがこの世界を統べる王だと言うのか!?」
  それでも悪は滅びないとかしつこく能書きをたれる魔王(笑)。
 「バルス!」
  だが、サクッと倒される。

 

 

■10.集束・落ち
  平和が戻った世界で美少女と結婚し新たな王となるオレ。
  オレは元の世界へ帰ることをあきらめ、ここで生きてゆく決心をする。
  美少女と一夜をともにし、愛し合う二人。←やはり積極的な美少女【重要】。
  甘い夢の中へ落ちてゆく。

 

  そして、いつものように遅刻ギリギリの時間に起きる主人公のオレ。
 「ふぁ~、やっべ、遅刻だ遅刻っ!」

 

  そう、すべては一夜の夢だったのである。ちゃんちゃん。

 

  今日もまた、何の変哲もない一日がはじまる。
  あーあ、と夢と現実のギャップにがっかりするオレ。
  だが、その朝奇跡は起こるのだ。

 

  登校中に走って角を曲がったとき、夢に出てきた美少女とごっつんこ!
 「あ、君は……!」
 「テヘヘ、来ちゃった!」

 

  おしまい

 

 

 ……と、こんな感じでプロットとしてまとめるわけです。
 まあ、個人的に「夢落ち」は禁じ手だと考えているので使うことはありませんが。

 

 以上、ネタ出しからはじまってプロットまでの構成でした。
 みなさんも、好き勝手な空想をしながら物語を考えてみてください。

 想像する楽しみを知った後は、きっと珈琲も一味ちがって感じますよ。

 もしかしたら冷めてるだけかもしれないけど。

 

 

                                matsuzo.m

 

 
  KITTEの喫茶店    
     
 

お気に入りの空想現場

   
               
       
     
       
                                                   
 
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