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   何が飛び出すかわらないおもちゃ箱。
   スペシャル画像からボツネタまで色々展示してあります。

 
   
             

 

 ★第十六回まつ散歩 『中山道の旅 夏の木曽路』(中編) 2015/9/21

 

  みなさんシルバーウィーク(誰だこんな呼び方を始めたの)突入で秋の連休を満喫していますか?
  今回のまつ散歩は前回のつづき、木曽路の旅の中編です。
  残り一回では旅の思い出を伝えきれそうもないので後編じゃなくて中編です。

 

  では、妻籠宿の高札場から奈良井宿までの旅をお送りしましょう。

 

  中山道四十二番目の宿場である妻籠宿は、国の重要伝統的建造物群保存地区の選定第一号。
  木曾川に注ぐ蘭川(あららぎがわ)の東側のわずかな河岸段丘に沿うように宿場が続いていて、
 川の反対側には緑豊かな南木曽岳の山々がそびえています。


  まずは、前回のセーブポイントである高札場から宿場町全体をひとなめしようと歩きます。

 

  水車小屋をこえて見えてきた街並みは、馬籠宿にも負けないぐらいのタイムスリップ感。
  途中、和菓子屋さんで買った栗のソフトクリームが冷たくて美味しかった。

 


  広い門の奥に横たわる妻籠宿御本陣は、天皇勅使、公家、大名、公用幕府役人を対象にした
 最高位の宿泊施設です。
  明治に至るまで本陣と庄屋を兼ねていて、島崎藤村のお母さんの生家だそうです。
  明治二十年代最後の当主広助(藤村の次兄)が上京したさい取り壊され、平成七年に江戸後期の
 図面をもとに忠実に再建されました。


  中は広くてなかなかの見応え。

 


  そして脇本陣奥谷。
  脇本陣は、本陣に泊まりきれない場合や、藩同士が鉢合わせしたときに格式の低い藩の
 宿として使われてきました。


  皇女和宮や明治天皇の御小休所としても利用されました。
  明治十三年の明治天皇行幸の前年に建て替え工事がされており、それまでご禁制だった
 木曾ヒノキがふんだんに使われ、天皇のための畳敷きの厠も作られました。しかしこちらは
 未使用とのこと。


  屋号を「奥谷(おくや)」といい、代々林家が務めてきました。
  林家というのは、島崎藤村の初恋の人、大脇ゆふ(馬籠の大黒屋の娘)の嫁ぎ先としても
 知られています。ゆふが十四歳で嫁いだ時に持参した珍しいひな人形(女性の五人囃子)なども
 展示されていました。

 


  つづいて併設されている歴史資料館。
  南木曾の原始・古代・中世から近現代すべての時代の歴史をまとめた資料が展示されて
 いました。妻籠宿の成り立ちや保存に至るまでの活動も記録されていて、個人的には精密に
 作られた妻籠宿のジオラマが気に入りました。

 


  てくてくと妻籠にもある枡形跡を曲がり、ゆるやかにカーブする小路を進むと
 老舗の旅籠「松代屋」さんが見えてきます。


  浅田次郎先生の小説「一路」にも登場し、勝新太郎さんの映画「座頭市」のロケにも
 使われた旅籠です。残念ながら今回は泊まることができませんでしたが、つぎの機会には
 ぜひ宿泊したいと考えています。


  そして、ここから先は石段があり地面の高さが変わります。

  今まで歩いてきた道より建物半分ほど高くなった感じでしょうか。
  ちょっと不思議な段差だなと思いつつも上がって行くと、目の前には妻籠宿でも
 一番の景色が待っていました。よく雑誌などで紹介されている「寺下の街並み」と
 呼ばれる写真は、この場所から撮ったものなんですね。
  こりゃまた、実に素晴らしい。

 

 

  実はこの後ジャズの流れる喫茶店のご主人から教えてもらう話なのですが、昔は
 今まで歩いてきた地面と高さが同じだったとか。大きな土砂崩れがあり、建物が全部
 埋まってしまった上に村を再建したので段差が生まれたんだそうです。
  美しいだけでなく、木曾の自然も厳しい一面を持っているんですね。

 

 

  町の外れまで行くと小さな祠(ほこら)がありました。
  「おしゃこじさま」と呼ばれている道祖神ですが、あまり聞き慣れない名前です。
  調べてみると尾又地区に祀られてる神様で御左口(ミサグチ)神とありました。

  古代からの土着信仰の神様は、土着精霊神、土地丈量神、酒神、……等の諸説がある
 謎の神様だそうです。


  うおーミステリーですね、こういうの大好き!
  物語のネタとして絶好の可能性を秘めていますよ。
  ともあれ、出会えたことに感謝し、御参りしました。

 


  よし宿場のはずれまで来たのでくるりと回れ右。
  列車の時間まで残り一時間半。


  のんびりしているわけにはいきませんが、もう暑くて休憩したい。
  来た道を戻りながら寄り道したのは、ジャズの流れる喫茶店「みのせや」さんでした。

  英語が堪能でフレンドリーなご主人が切り盛りしている店内には、他にもスペインからの
 家族連れが休んでいました。


  センスの良いBGMを聴きながら飲むコーヒーは格別。

 

  妻籠宿を歩いてみてわかったのは、とても数時間で見てまわりきることなんて
 できないということ。
  やっぱり妻籠宿でも一泊するべきだった。まあ、宿も取れなかったし仕方がない話ですが。
  つぎ来る時は、妻籠、大妻籠とじっくり腰を据えて探検します。

 

 

  決意も新たに、コーヒーを飲み干したら出発。

  そうそう妻籠は郵便局も可愛いのです。
  建物は、明治四年頃の新式郵便制度創業時の姿を昭和五十三年に復元したものです。
  郵便局の前にある黒い郵便ポストも当時のまま。
  「書状集箱」って書いてあるのがイカしてます。
  もちろん今も営業しており、中には郵便史料館も併設されています。

  (見る時間なかった)

 


  最後に観光案内所へ寄って荷物を回収します。
  またこの観光案内所もおもむきのある建物なんです。


  一際目立つペールグリーンをした西洋風の木造建築で、明治三十年に旧吾妻村

 (妻籠村と蘭村が合併した際の名称)警察署として建られました。
  その後旧吾妻村役場、南木曽町役場吾妻支所として使用されてきましたが、
 昭和五十四年に観光案内所になりました。

 

 

  聞いてみると、荷物は無事に馬籠から到着していました。
  中へ案内してくれた職員の方の話では、最近は海外のお客様が持って来る
 巨大なスーツケースが多くなったそうです。
  京都や奈良と並んで、もう世界的人気の観光スポットなんですね。

 


  まだまだ名残惜しいですが南木曽駅へ移動。
  急いで食事を済ませ、奈良井へ向かう列車に乗ります。

 

  では、奈良井宿のお話しは次回後編でお送りしますので、お楽しみに。

 

 

                                matsuzo.m

 

 

 
  妻籠宿の街並み 妻籠宿御本陣    
   
    観光案内所 郵便局  
   
  おしゃこじさま 老舗の旅籠 松代屋さん    
   
               
                                                   
 
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